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「余裕ができたから、あれと同じことを来年やろう。」と言っても、来年ではダメなのです。
そうすると商売をしているのであれば、懐かしさをアピールするような形で持って行くということです。
例えば『古きよき時代が懐かしくなる』という時流なら、そうなんだ、みんなそういう気持ちになるんだな、ということです。
時流というのは、自分にとってこの流れはうまく使った方がいいな、あるいは使わない方がいいなと見極めてくると、ここでこういうふうに使おう、というポイントが見えてきます。
そういうふうに時流というのは見るものだと思います。
しかし私はそれに乗りたくないな、やさしくなることを選択したいと思っているのなら、この時流に乗るのは得策ではないということです。
先ほどの話で、「意地悪したくなる」という時流なら、意地悪をしたいときには時流に乗って意地悪をしてしまえば、自分にとっては、うまい具合に相手に自分の思っていることを伝えることができるのですから、そういうふうに時流を使うことはできます。
時流に乗って遠くまで行くのか、乗らずにずっとここにとどまるのかという、そういう判断はとても大事なのです。
つまり、見送るということも大事だということです。
それが風に乗るということで、うまく乗って使ったら、時流というのは自分にとってはプラスになるのですが、こっちの方に吹いている風に乗ることが、自分にとってデメリットにつながると判断したら、いくら乗ってみたくてもクッと止まるということが大事です。