（５）達弥西心のわかりやすい話「時流」

そして次に、五のいる反対方位に注目です。東の反対は西です。西方位が暗剣殺です。
五黄殺の反対方位は暗闇殻から剣が飛んできて殺されると書く、何とも物騒な「暗剣殺（あんけんさつ）」の気を受けます。西の象に暗剣殺です。
暦の西方位には、カタカナで小さく「ア」と書いてあります。まさに「ア！アブナイ！」と叫んでいるようなものです。「ア！アブナイ！」と言われても、何しろ暗闇から音もなく思いがけない剣が飛んでくるのですから、避けようがありません、思いがけない出来事に足元をすくわれることが、深く考えることを避けて、結論を出そうとする、軽く流してしまうことによって起こる、ということです。変化に対する対応が鈍くなって、その結果、思いがけないことに巻き込まれてしまうことに要注意です。

さて、次に注目しなければならないのは、五のいる方位です。そもそも真ん中にいた九気の中でもっとも大きな力である「五」の在泊方位はどうしても外せません。注目です。五黄殺です。
その「五」が今年は東に在泊します。一年間東にとどまって「行き過ぎた足りないこと」をもたらします。
つまり、東方位の象は「五黄殺」の気を受ける、ということになります。いっそう足りなくしてしまうことになります。行き過ぎて枯らしてしまうのです。
儲け話には、特に注意が必要です。

種性とはどんな性格でしょうか。
現象面は、「種を植える、そして種から芽が伸びてくる」ような、太陽が東から顔を出し正午に向かってぐんぐん昇っていくイメージです。

七蒼種性の出身である東南（蒼色）の国はどんな国でしょうか。この司令官はどんな育ち方をしたのでしょうか。
東南方位、東南の国は、人間関係、来店来客、えんが生じる、ものごとが動きだす、植えた種から芽を出してぐんぐん幹が伸びて、枝が張ってくるという象を持っています。
とくに今年は閉塞感和らいで、思いの連鎖が非常に早い傾向あり、運命的な出会いを感じてしまうこともしばしばあるでしょう。

つまり、七という司令官の指揮のクセ（やり方、傾向性）が、年間を通して全体に影響を及ぼす時流となる、ということです。
ということは、七蒼種性という司令官について研究してみる必要がある、ということです。

詳しく解説しましょう。
真ん中に七がいます。七蒼種性が中央に座る年という意味です。
蒼色の国つまり「東南」の国出身の、「種（しゅ）」という、種を植える（始める）性質をもった、「七」という名前の司令官が、真ん中の少し高い司令台に立って全体に向けて指揮を執る一年である、という意味です。

さて、辛卯の七蒼種性の年の吉凶方位は、年盤によると、
五黄殺　東
暗剣殺　西
大歳方　東
歳破　西
ということになります。
今年は東か西か、良くも悪くも東と西です。

ちなみに、干支（えと）とは、十干と十二支の組み合わせのことで、「かんし」と呼ばれ、今年は十干の辛（かのと）と十二支の卯（う）の組み合わせで、辛卯（かのとのう）の年と呼ばれます。
辛の卯年生まれの人が生まれて６０年が経って「還暦」を迎える年です。６０年で暦は一回りします。暦がはじめに還るので還暦というのです。

か‐の‐と【辛】（「果の弟と」の意）は十干（じっかん）の第８、キヒツカミのカ（成らせる）の維持するエネルギーです。
う【卯】は十二支の第4番目、東方位にいます。およそ午前５時から７時のあいだ、午前６時の前後２時間です。
十干と十二支、その組み合わせの七蒼種性の年の時流というわけです。

中央に座る司令官のことになると、後天定位の図（いわゆる後天盤）から解説しなければなりません。
先ほどの先天盤は宇宙の九気のありかを表していましたが、その真ん中がポコンと空いています。ここに、後天盤を縮小してはめ込んでみてください。これが宇宙のなかにある地球宇宙の図ということです。
先天盤の中の後天盤が一定の法則に従って動くのです。宇宙の中で地球が回っているのです。