どういうことかと言いますと、私が25歳くらいで支店長をやっていた時、社長も30いくつくらいで若かったのです。私もセールスマンをやっていてそれから支店長になったのですが、モノの売り方というのはこういう風に売るんだというのが自分の中にあるわけです。ところが、それを教えようとするとなかなか伝わらない。それを嘆いて、社長にちょっと愚痴を言ったことがありました。「何度教えても駄目なんですよ、言った通りにやってくれないんです。ほんとに困っている」と言ったら、社長はひと言。「お前も若いけどな、お前のことがすぐに100%分かる若いヤツがいたら、オレはそっちを使う」と言ったのです。「お前は25だけど、たとえば24でお前のことがすべて分かるヤツがいたら、お前の思った通りに動くヤツがいたら、オレはためらうことなくお前じゃなくて24の方を使う」と。それはすごい衝撃でした。それ以来、私はそういうことを言わなくなったのです。